2013.07.23 tue

新聞1面トップ 2013年7月23日【解説】日本の「第2創業」

新聞1面トップ 2013年7月23日【解説】日本の「第2創業」


【リグミの解説】

「消費増税」の判断
参院選後の課題について、各紙が論説を繰り広げています。
 
読売: 「消費税判断が試金石」(1面論説)「安倍政権の課題 国力の向上へ経済に集中せよ 真価が問われるのはこれからだ 消費増税の判断が焦点 TPP交渉も本番に 集団的自衛権を見直せ」(社説)
朝日: 「痛み求める胆力あるか」(1面論説)「1強下の野党 与党の2倍働こう」(社説)
毎日: 「靖国と安倍外交 参拝は控え基盤強化を」(社説1)「原発と民意 推進への信認ではない」(社説2)
日経: 「成長持続へ改革急げ 増税延期は危険 指導力で壁崩せ」(1面論説)「首相は逃げずに経済改革断行を」(社説)
東京: 「山本太郎氏当選 『脱原発』求めるうねり」(社説1)「『選挙無効』提訴 国会の怠慢厳しく裁け」(社説2)
 
昨日の社説などで各紙は、「圧勝した与党は経済再生に集中せよ」と主張しました(参照:「リグミの解説」7月22日)。本日は、「経済再生を成し遂げることと財政再建は両立しないといけない、消費増税を先送りするな」という主張に移っています。
 
ただ、消費増税判断についてのトーンは、各紙で違いがあります。読売は「消費増税できる環境まで持っていけるだろうか」と状況判断的な表現。朝日は「消費増税をするのだという胆力を示せ」と意志力を要求。日経は「消費増税延期は財政の信認を低下させ、『悪い金利上昇』につながる恐れがある」と警告。
 
経済以外の政策課題
次に「経済」以外の争点について、各紙の独自の視点や主張について概括します。
 
読売: 「集団的自衛権を見直し、安全保障の課題を前進させよ」と要求。
朝日: 「茫然自失の体」の野党に対して「与党議員の2倍働く気概で安倍政権に挑め」と鼓舞。
毎日: 「首相の歴史認識をめぐる言動が政権の外交基盤を損なうリスク」を指摘、原発については「自民党に原発推進のお墨付きがついたわけではない」と牽制。
日経: 「社会保障費の抑制」を主張、また「(歴史認識問題で)中韓の関係を悪化させないでほしい」という経済界の本音を代弁。
東京: 「山本太郎氏の当選は原発ゼロを求める有権者の意志であり、党利党略のとらわれず大同につく政治決断が必要」と主張。また、選挙無効提訴について「国会の怠慢」を批判。
 
日本の「第2創業」
いずれも傾聴に値する主張です。ただ、原発問題を除いてどれも過去15年から20年の間、繰り返し指摘され、さまざまな試みがされてきた課題です。3.11を体験した今の日本に必要なものは、「第2創業」のメッセージ性と、日本の再生と構造改革を象徴する事業です。
 
現代日本の「第1創業」は、言うまでもなく戦後の「平和主義」の徹底です。終戦から70年近く、私たちの社会と生活の基盤はすべて「平和」という基盤の上に築かれてきました。そのことの象徴が原発事業でした。世界で唯一の被曝国が、核の平和利用を決断し、世界第3位の原発立国となりました。
 
未来志向のエネルギー政策が起爆剤
2011年3月11日以後の日本に必要なもの。それは今の時代にふさわしい「平和主義」の在り方を再興する「日本国の第2創業」です。このメッセージには「新しさ」が必要です。新しさとは、戦後70年近く不問に付してきたことに光を当て、未来を創造する姿勢です。そのために最も象徴性が高く、新鮮な未来志向性をもたらすのが「新エネルギー政策」です。
 
「新エネルギー政策」は、必然的に原発依存を積極的に下げていくことになります。原発の新増設に現実性がなく、古い原発の廃炉や核のゴミの問題が山積する以上、原発に代わる国家のエネルギー体制の軸が必要になります。それが何であれ、21世紀日本の「平和主義」を積極的に推進する柱となり象徴となるものであるべきです。未来志向のエネルギー政策は、覚悟を決めて取り組めば、からなず「経済再生」の起爆剤となるものです。
 
(文責:梅本龍夫)



  1. 【政府広報】 「首相、デフレ脱却に集中 記者会見 長期政権に意欲」
    http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130722-OYT1T01527.htm
  2. 【独自取材】 「山口5遺体、殺人で捜査 近所の63歳男、行方追う」
    http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130722-OYT1T01985.htm?from=ylist
  3. 【連続企画】 「消費税判断が試金石 ~脱ねじれ政治(上)」

(YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/
 



  1. 【政府広報】 「集団的自衛権、来月も議論 首相、関連法整備も意欲 石破幹事長、続投へ」
    http://www.asahi.com/politics/update/0722/TKY201307220463.html
  2. 【連続企画】 「痛み求める胆力あるか 特別編集委員・星浩 ~『安定』政権への条件1.」
    http://www.asahi.com/shimen/articles/TKY201307220846.html
  3. 【独自取材】 「参院『一票の格差』一斉提訴」
    http://www.asahi.com/area/hiroshima/articles/OSK201307220083.html

(朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/
 



  1. 【独自取材】 「原発汚染水 東電、海洋流出認める 規制委に18日報告 公表4日後」
    http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20130723ddm001040120000c.html
  2. 【政府広報】 「参院選大勝 首相、経済最優先を強調 政権運営に自信」
    http://senkyo.mainichi.jp/news/20130723ddm001010148000c.html
  3. 【調査記事】 「改憲74%賛成 民主、公明にも計9人」
    http://mainichi.jp/select/news/m20130723mog00m010003000c.html

(毎日jp http://mainichi.jp/
 



  1. 【政府広報】 「首相『脱デフレ最優先』 集団的自衛権を議論」
    http://www.nikkei.com/article/DGKDASFS2203W_S3A720C1MM8000/
  2. 【連続企画】 「成長持続へ改革急げ 編集委員・実哲也 ~ねじれ解消 何をすべきか」
    http://www.nikkei.com/article/DGKDASDF2200F_S3A720C1MM8000/
  3. 【企業広報】 「車用鋼板、値上げ合意 2年ぶり 新日鉄住金とトヨタ 4~9月10%」
    http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD220QC_S3A720C1MM8000/?dg=1

(日経Web刊 http://www.nikkei.com/
 



  1. 【独自取材】 「早じまい投票所34% 『一票投じて』と矛盾 参院選 『立会人の負担軽減』 『夜は有権者少ない』」
    http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013072390071718.html
  2. 【政府広報】 「集団的自衛権 解釈変更、首相意欲 行使容認 『公明の理解得たい』」
    http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013072302000108.html
  3. 【連続企画】 「事実上の改憲、国民関与できず 政権判断で可能」
    http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013072302000107.html

(TOKYO Web http://www.tokyo-np.co.jp/
 


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