【リグミの解説】
世論調査
本日の新聞1面は、読売、朝日、毎日の3紙が世論調査の実施結果を掲載しています。調査内容の比較をします(朝日は主な調査結果は未掲載)。
〇 安倍政権の支持率
〇 支持政党
- 読売: 自民党45% 民主党5% 日本維新の会2% 公明党4% みんなの党2%
- 毎日: 自民党39% 民主党5% 日本維新の会9% 公明党4% みんなの党4%
〇 TPP参加表明
- 読売: 「評価する」60%
- 朝日: 「評価する」71%
- 毎日: 「支持する」63%
〇 安倍内閣の原発再稼働方針
- 読売: 安全基準を満たせば、「賛成」39% 「反対」53% 「答えない」8%
- 毎日: 安全基準を満たせば、「認めるべきだ」42% 「認めるべきではない」52%
一任ではない
安倍政権は、調査対象者の3人に2人程度が支持しています。その結果、支持政党は自民党が他を圧倒し、第3極の雄であった日本維新の会にも、以前の勢いはありません。個別政策でも、TPPの参加表明は高く評価され、安倍政権を後押ししています。しかし、政権の支持は、すべての政策を無条件で支持することを意味しません。そのことを示す典型が原子力エネルギー政策です。
「是」と「非」を明確にし、政権を厳しくチェックするのが有権者の義務であり、新聞などのマスコミはその代弁者として機能する必要があります。昨夏、民主党政権が原子力エネルギー政策について実施した「国民的議論」のような対応を自民党政権が実施する可能性は、まずなさそうです。であれば、大手新聞が自ら手を挙げるべきです。
原発の「国民的議論」を
従来型の電話世論調査を漫然と繰り返すのでなく、有権者がテーマについて主体的に向き合い、熟議を重ねる「討論型世論調査」(DP)試行する時期に来ています。テーマは当然、原子力エネルギー政策になります。
昨年末の衆院選で主要テーマになりながら、実際には「景気回復」「経済再生」を選択した有権者ですが、原発政策を自民党政権に一任したわけではありません。今年夏の参院選に向け、この根本テーマを政策論争の主軸にすることを新聞各社に求めたいと思います。
(文責:梅本龍夫)
① 【世論調査】 「TPP交渉参加『評価』60%」
- 読売新聞が15~17日に実施した世論調査(電話RDD方式、回答1053人、回答率62%)で、TPPの交渉参加を「評価する」が60%(「評価しない」24%)だった。安倍内閣の支持率は72%(前回比+1ポイント)で、内閣発足後3回連続の上昇は異例(読売の調査では、1989年発足の海部内閣以来)。
② 【独自取材】 「習主席、富国強兵を推進」
- 中国の全国人民代表大会は17日閉会し、習近平国家主席と李克強首相の新体制が正式に発足した。「富国強兵」の国造りを進める方針を表明した。「国家の主権と領土を守る」と強調。尖閣など具体的な地名には言及しなかった。「オバマ大統領と新しい大国関係を構築していきたい」と述べた。
③ 【連続記事】 「応分負担で社会保障維持 ~地球を読む」
- 日本人の平均寿命は、1947年当時の男子50歳、女子534歳から、男子80歳、女子86歳に伸びた。65歳以上の人口比は現在23%。これが2060年には40%まで増加する。日本は世界最速で高齢化しているが、世界中が日本の後を追っており、日本が発揮する叡智を注視している。カギは健康に関する教育、死に関する準備教育だ。
(YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/)
① 【独自取材】 「ヘリ装置、中国に売却」
- 日本政府は、フランスの防衛企業DCNS社が中国に最新鋭のヘリコプター着艦装置を売却したことに関する懸念を仏政府に伝えた。尖閣諸島周辺の領海に侵入する中国公船に装備されることを警戒したもの。仏政府は、対中武器禁輸の対象外との立場。
② 【企業広報】 「ホンダ、F1復帰へ」
- ホンダは、F1復帰を前提にエンジンの設計・開発に着手、2015年からの参戦を目指す。イギリスのマクラーレンにエンジンを供給する形での復帰を模索している。実現すれば、黄金時代(1988~1991年)を築いた「マクラーレン・ホンダ」が復活する。
③ 【独自取材】 「『軍は中国の主権を守る』」
- 中国の全国人民代表大会は17日閉会し、習近平国家主席と李克強首相の新体制が正式に発足。習氏は、「軍は断固として国の主権、発展の利益を守らなければならない」と述べた。また「中国の夢」という言葉を9回繰り返し、愛国主義や民族団結を訴えた。
(朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/)
① 【世論調査】 「TPP交渉、支持63%」
- 毎日新聞が16~17日に実施した世論調査(電話RDD方式、回答954人、回答率63%)で、TPP交渉参加を「支持する」が63%(「支持しない」27%)だった。安倍内閣の支持率は70%(前回比+7ポイント)、「支持しない」は14%(-5ポイント)。
② 【独自取材】 「習主席『主権、断固守る』」
- 中国の習近平国家主席は、全国人民代表大会の閉幕演説で、「『強軍目標』に基づき、国家主権を断固として守る」「中国の夢の実現のために愛国主義こそが核心」と述べた。習近平―李克強体制は、日本などに強硬姿勢を続ける可能性が強まった。
③ 【連続企画】 「戻り始めた日常 ~イラク戦争10年」
- 米英軍がイラクに侵攻して10年。米軍は2011年末に撤退し、イラクは自立の道を歩み始めた。テロは減少し、普通の生活が戻りつつあるが、多数派のイスラム教シーア派と少数派スンニ派の衝突によって社会の亀裂が深まっている。
(毎日jp http://mainichi.jp/)
① 【企業広報】 「テレビ事業、大幅縮小」
- パナソニックは、2013年度から3ヵ年でテレビ事業を大幅縮小する。液晶テレビはパネル生産を縮小し、大半を外注に変える。今後は、企業向け事業(航空機向けシステムや自動車部品など)に切り替え、収益改善を目指す。
② 【独自取材】 「大卒採用10%増」
- 2014年春の大卒採用計画は、採用予定数7万2961人の10.1%増と、3年連続の2桁増となる。円安、株高などの経済環境の変化が影響している。ただし、企業は人材を厳選する傾向にあり、実際の採用数は計画を下回る可能性がある。
③ 【企業広報】 「米で石化コンビナート」
- 出光興産と三井物産は、米ダウ・ケミカルと連携し、米テキサス州でシェールガス(新型天然ガス)を原料とする石油化学コンビナートを建設する。2017年にも生産を開始する。
(日経Web刊 http://www.nikkei.com/)
① 【独自取材】 「23区、保育補助に格差」
- 東京都は独自の基準で「認証保育所」を設置しているが、保育料は認可保育所より高い。23区で補助制度に差があることが判明した。7万円まで補助する区から制度のない区まであり、保育格差がある。
② 【独自取材】 「森田氏が再選」
- 千葉県知事選が17日に投開票され、森田健作氏が再選を果たした。選挙戦で東京湾アクアラインの料金引き下げなどの実績を強調、公約に圏央道の全線開通などを掲げた。
③ 【連続企画】 「両手いっぱいのツリー ~心にふれる話」
- 小さな時計店の軒先に、東京スカイツリーの模型がある。目の不自由なマレーシアの留学生が両手でツリーに触れ、ゆっくり形を確かめた。店主は、模型の意外な貢献に「感謝されて、こっちが感謝したい気分」と照れ笑いをした。
(TOKYO Web http://www.tokyo-np.co.jp/)
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