【リグミの解説】
衆院選当日
本日の新聞1面トップは、読売、朝日、毎日、日経、東京の5紙すべてが「衆院選当日」に関する記事です。各紙の社説のタイトルは、以下の通りです。
読売: 「日本再生へ誤りなき1票を ~政治の停滞から脱却しよう」
朝日: 「被災地から問う民主主義」
毎日: 「白紙委任はやめよう」 「裁判官も選択しよう」
日経: 「1票の積み重ねが政治の潮流を生む」
東京: 「歴史に学ぶ『明日』を」
各紙の社説を、「一言」にまとめてみました。
読売: 政権選択が最大の焦点だ
朝日: 有権者が「当事者」の意識を持ち、自分たちで決める
毎日: 衆院選後も政策・論点ごとに政治を監視することが大切だ
日経: 政治に背を向けない
東京: 戦前の大政翼賛会によって全体主義に傾斜した過ちを繰り返さない
衆院選ショートストーリー
それぞれの論説に特段の違和感はありません。ただ、すべてを合わせて、ようやく衆院選当日の日本の状況が俯瞰できる印象です。ショート・ストーリーとして再編集すると、こんな感じ。
「3.11で、日本の景色は大きく変わってしまった。
そうか、今日は、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故後の初の大型国政選挙なんだ。
民主党政権の3年3ヵ月の政権運営に審判が下される日。
次を誰に委ねるか、政権選択が最大の焦点だ。
それにしても、どの政党、どの政治家に1票を投じればいいのか。
国難続きの日本の未来を託せる相手が見えてこない。
でも、政治に背を向けてはいけない。
すべてのことを白紙委任できる政党など、そもそもないのだ。
だからこそ、熟慮してまずは1票を投じよう。
その上で、衆院選後も政策・論点ごとに政治を監視することが大切だ。
さらに言えば、政治にすべてを任せるのでなく、
有権者が「当事者」の意識を持ち、知恵を出し合い、自分たちで決めるのが今の時代なんだ。
諦めたり、安きに流れるのが一番いけない。
戦前の鬱屈とした世相の中、2大政党が大政翼賛会を作り、
軍部に屈して全体主義に傾斜した過ちを繰り返してはいけない。
学徒出陣の特攻隊員が、「自由主義こそ合理的なる主義だと思います」と
遺書に残し散って行ったのは、わずか67年前だった。
今日は良い天気だ。
さて、選挙に行こう。」
まじめな雑談
リグミ・ポータルに、『まじめな雑談 「自民党」』をUPしました。
リグミは、「サードビュー」(第3の視点、客観的なマップ)を提供することを目指しています。その小さな一歩として、世の中の主流の見方(「ファーストビュー」)に対して、異なった意見や見方(「セカンドビュー」)も取り上げ、その両者の位置関係や交流の仕方も探っていきます。
今回は、「自民党が過半数を獲得する勢い」という「ファーストビュー」に対して、「自民党を支持しない」という「セカンドビュー」がどのようなものか、「まじめな雑談」をしました。
合わせて、ご一読ください。
(文責:梅本龍夫)
【記事要約】 「最多12党に審判」
- 16日、第46回衆院選の投票が行われ、即日開票される。現行の比例代表並立制での選挙では最多となる、12政党が議席を争う。各党首は、原子力・エネルギー政策や経済政策について、各地で最後の演説をした。
- 最大の焦点は、「民主党が政権を維持するのか」それとも「自民党が政権に復帰するのか」。野田首相(民主党代表)は、「道半ばだが、この道を進んで行くしか『失われた20年』から脱却できない」と訴えた。自民党の安倍総裁は、「(民主党がデフレ脱却も円高修正もできないから)私たちは新しい挑戦に向かう」と演説。
- 投票時間は原則午前7時から午後8時まで。開票は、午後8時から始まり、17日未明には大勢が判明する見通し。
(YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/)
【記事要約】 「政権、交代か維持か」
- 16日、第46回衆院選の投票が行われ、即日開票される。民主党が政権を維持するのか、それとも自民党が公明党と共に政権に復帰するのか。第3極が政権に加わるのか。有権者の審判が下される。
- 3年3ヵ月の民主党政権の実績が問われた。野田首相は、「借金ばかりつくったら将来世代は弱者になる。改革は道半ばだ。歯を食いしばって前進させたい」と訴えた。自民党の安倍総裁は、「かつての自民党とはもう違う。新しい挑戦に向かっていく。3年3ヵ月の混乱と停滞に終止符を打つ時がやってきた」と演説。
- 2大政党以外の受け皿を目指す第3極は、離合集散を繰り返し、12政党が乱立。現憲法下で最多の1504人の候補者が480議席を争う。17日未明には大勢が判明する見通し。
(朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/)
【記事要約】 「きょう政権選択」
- 16日、第46回衆院選の投票が行われ、即日開票される。最大の焦点は、「民主党が政権を維持するのか」それとも「自民党が政権に復帰するのか」。民主党政権への審判の場となる。
- 各党首の最後の訴えは、以下の通り。▽民主党・野田首相「失われた20年に時計の針を戻してはならない」、▽自民党・安倍総裁「3年3ヵ月の混乱に終止符を打つ時がやってきた」、▽公明党・山口代表「日本の針路が右や左に行き過ぎないよう、かじ取りが必要だ」、日本維新の会・石原代表「平成の維新をやろう。そうしないと国が滅びる」、▽日本未来の党・嘉田代表「電気料金を上げずに、原子力から卒業する」、▽共産党・志位委員長「消費税増税に反対。民自公3党は退場を」、社民党・福島代表「憲法9条を変えさせてはいけない」―。
- 投票時間は原則午前7時から午後8時まで。開票は、午後8時から始まり、17日未明には大勢が判明する見通し。最高裁判所裁判官10人の国民審査の投票も行われる。
(毎日jp http://mainichi.jp/)
【記事要約】 「民・自・第3極、政権選択へ」
- 16日、第46回衆院選の投票が行われ、即日開票される。選挙の軸は、「民主党が政権を維持するのか」それとも「自民党が政権に復帰するのか」。それに加え、「第3極がどこまで勢力を伸ばすか」が焦点となる。
- 経済再生、原発政策、外交・安全保障などを主な争点とし、1504人の立候補者(小選挙区1294人、比例単独210人)が480議席を争う。競争率は3.13倍(小選挙区300議席に対して4.31倍、比例代表は180議席に対して1.17倍)。
- 17日未明には大勢が判明する見通し。最高裁判所裁判官10人の国民審査の投票も行われる。
(日経Web刊 http://www.nikkei.com/)
【記事要約】 「再生の針路、投じよう」
- 16日に投開票される第46回衆院選は、東日本大震災後、初めての大型国政選挙だ。同日深夜にも大勢が判明、17日未明に確定の見通し。石原慎太郎前知事の辞任に伴う都知事選も同日に行われる。
- 衆院選は、300の小選挙区に1294人、11ブロックの比例代表(定数180)に210人が立候補した。12政党が480議席を争う。民主党の目標は「比較第1党」、自民・公明の両党の目標は「政権復帰」。
- 都知事選は、石原氏から後継指名された猪瀬直樹氏(元副知事:自民党、公明党、日本維新の会の支援・支持)に対し、宇都宮健児氏(元日本弁護士連合会会長:日本未来の党、共産党、社民党の支持)らが石原都政の転換を訴える。
(TOKYO Web http://www.tokyo-np.co.jp/)
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