2012.09.06 thu

新聞1面トップ 2012年9月6日

新聞1面トップ 2012年9月6日


【リグミの解説】

① 「細野氏の出馬」
民主党と自民党の国会議員に仮想質問をしました。

 

質問1:政治の目的は何ですか?
民主党の答:選挙に勝つことだ
自民党の答:当然、選挙に勝つことだ


質問2:今の党首・総裁で選挙に勝てますか?
民主党の答:野田首相は不人気で無理だ
自民党の答:谷垣総裁は不人気で無理だ


質問3:次期党首・総裁候補に求めるものは何ですか?
民主党の答:野田さんで落ちた民主党のイメージを刷新する「選挙の顔」だ
自民党の答:谷垣さんで落ちた自民党のイメージを刷新する「選挙の顔」だ

 

今朝の読売と朝日の1面トップ記事を読んだ素朴な感想です。民主党は細野豪志さん、自民党は石原伸晃さんが「選挙の顔」の本命でしょうか。でも、心ある国民が求めているのは、選挙ポスターに顔が大写しとなる俳優ではありません。国内外に山積する難問に総合力で対応できる国家のリーダーです。
 

② 文科省「いじめ対策」
毎日新聞のトップ記事を読んで、文科省の「いじめ対策」は箱モノ行政のようだと感じました。骨格となる組織や考え方はあり
ますが、中身が見えません。いじめはなぜ起きるのか。学校教育の現場が抱える構造的問題を、現代日本の社会が抱える問題の「写し絵」として見ていかないと、本質が見えてこない。そのように感じます。

  1. 「閉じた社会」を開くこと。
  2. 「同質なもの同士でかたまる社会」を多様化すること。
  3. そして、「失敗を許容しない社会」を安心して挑戦したくなる社会に変えること。

これがヒントだと思います。学校も、コミュニティーも、企業も、同じ課題に直面しています。窒息しそうな閉鎖空間の窓を開け、新鮮な空気を吸う。世界は多様で美しく、わくわくする創造性に満ちている。その世界で自分も何かを成していきたい。子供たちがそう実感できるためには、大人たちがそういう日常を生きている、あるいはそういう社会にしたいと真剣に願っていることが、大前提ではないでしょうか。

(文責:梅本龍夫)

 


讀賣新聞

【記事】 細野氏、出馬の意向

  • 細野豪志環境・原発相が民主党代表選に出馬する方向だ。細野氏はこれまで「代表戦は考えていない」と繰り返してきたが、若手議員らによる出馬要請に最終的に応じざるを得ないとの意向を固めた模様だ。
  • 細野氏に近い議員は代表戦で掲げる公約の検討に入った。①原発事故・東日本大震災対応、②中期的なエネルギー戦略、③政治改革・行政改革―を柱とする考えだ。
  • 民主党内には、若い細野氏が代表になれば次期衆院選で予想される劣勢を挽回できるのではないか、との期待感も出ている。既に出馬表明し再選を目指す野田首相の有力な対抗馬となるのは確実で、事実上の一騎打ちとなる。

(YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/


朝日新聞

【記事】 細野氏、出馬を検討

  • 細野豪志環境相が民主党代表選に立候補する意向だ。小川淳也衆院議員ら11名のグループ横断の中堅・若手議員は、「実績、全国的な期待感、知名度がある」として細野氏の立候補を促す方針だ。
  • 前原氏は野田首相支持を決めているが、かつて同グループに所属していた細野氏をグループ内の小川氏らが支持する動きを踏まえ、代表戦は自主投票を決めた。
  • 参院選で問責決議を受けた野田首相の交代論がくすぶる中、「選挙の顔」として細野氏を推す動きが強まっている。細野氏は党内情勢を見極め週内にも最終判断をする。出馬すれば、野田首相との激戦となる。

(朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/


毎日新聞

【記事】 文科省いじめ対策

  • 文部科学省は、「いじめ対策アクションプラン」を発表した。学校や教育委員会に対応を委ねてきたいじめ対策の方針を転換し、国の体制を強化する。
  • アクションプランの骨子は以下の通り。①弁護士・精神科医らによる「いじめ問題アドバイザー」を文科省内に設け助言、②教育委員会に「いじめ問題等支援チーム」を新設し文科省が財政支援、③学校のスクールカウンセラーを増員、④警察への早期通報の必要性を周知、⑤児童生徒によるいじめの未然防止の取り組み促進、⑥出席停止制度の調査、検証。
  • 文科省はプラン実現のため、今年度予算(約46億円)の約1.6倍となる約73億円を来年度予算の概算要求に計上する。

(毎日jp http://mainichi.jp/

日経新聞

【記事】 主力企業、金融が収益源

  • 金融事業を展開する主力企業40社では、2011年度の営業利益に占める金融の比率が27%に達した。2007年度の7%から大幅に増えた。自社製品の販売促進など、本業を補うものとして戦略的に強化してきた成果の表れだ。
  • トヨタ自動車は、自動車ローンで約3000億円の営業利益を上げ、営業利益全体の約3割を占めた。イオンは、電子マネー「WAON」の利用拡大や住宅ローンの伸びにより営業利益の13%を金融事業が占めた。セブン&アイ・ホールディングスも、コンビニ店舗に設置するATMの利用が増加する等で、営業利益の約11%が金融事業となった。
  • 円高や世界景気の変調で、業績の先行きが不透明で下振れ懸念も出る中、貸出金などの残高に応じて一定の金利収入が稼げる金融事業が、企業の収益構造の中で存在感が増している。

(日経Web刊 http://www.nikkei.com/


東京新聞

【記事】 原発監視、はや「骨抜き」

  • 政府・民主党は、「原子力規制委員会」の国会同意人事に関し、今国会では採決せず、野田首相の権限で任命する方針を固めた。次の国会の事後同意を求めないことも検討している。同意人事で国会採決を経ず、首相が任命権を行使するのは、極めて異例だ。
  • 首相問責決議を受け、審議拒否を続ける自民党と公明党は、同意人事の採決には応じるとしていた。自民党の岸田国対委員長は「今国会でやるべきだ。それをしないのは政府・与党の怠慢だ」と批判。民主党内からも、「首相の任命では国会のチェック機能に疑問符が付く」(生方衆院環境委員長)との声が上がる。
  • 原子力規制委は、政府からの独立性が高いにもかかわらず、国会のチェックを受けようとしない姿勢は、政権として無責任と言われても仕方がない。


(TOKYO Web http://www.tokyo-np.co.jp/


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