【リグミのコメント】 朝日新聞と毎日新聞は1面トップで、原発施設直下の断層問題について報じています。原子力安全・保安委の専門家会合で、関西電力大飯原発の断層調査の必要性も指摘されたことは前進です。
再調査の結果、活断層と断定されれば電力会社にとっては大問題であり、特に志賀原発は廃炉となるため、これからも情報開示への対応を怠るなど、抵抗が続くと予想されます。しかし、隠ぺいすることは、結局は問題の先送りであり、様々な深刻な事態を生み、損失を増やすことになります。
時代は「隠ぺい」から「開示」に変わりつつあります。電力会社は、隠ぺい体質という旧弊を脱して、情報開示を進めることで、結局はより良い経営基盤を築くことが可能となります。あらゆる組織が、新しい体質づくりに取り組むべき時代に突入していることを自覚すべきでしょう。
讀賣新聞
【記事】 離党続出、揺らぐ民主
(YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/)
【リグミから一言】 原発再稼働に抗議した民主党の離党は、6月18日の平智之衆院議員に続くものです。小沢氏らの離党は、消費増税がマニフェスト違反だとする立場でしたが、再稼働問題を理由とした離党として注目されます。「原発ゼロ社会の実現」を当面の3つの課題の1つに掲げる谷岡郁子氏は、「当事者意識に目覚めた国民の皆さんと新しい日本を作っていかないといけない」と語っています(読売新聞4面)。「当事者」になることは、覚悟を問います。国民の声を聴いて離党する政治家も、政権与党に留まる政治家も、新しい時代の風を真正面から受け止める必要があります。
朝日新聞
【記事】 大飯・志賀、断層再調査へ
(朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/)
毎日新聞
【記事】 志賀原発の活断層濃厚
(毎日jp http://mainichi.jp/)
日経新聞
【記事】 海外不動産の取得解禁
(日経Web刊 http://www.nikkei.com/)
東京新聞
【記事】 聴取会、その場しのぎ対策
(TOKYO Web http://www.tokyo-np.co.jp/)
【リグミから一言】 本来、電力会社の社員でも、通産省で原発政策を推進してきた担当者でも、自由に意見表明していいと思います。それが民主主義の基本であり、熟議の前提ですから。しかし、始まったばかりの聴取会でこのように電力会社関係者の意見表明が続くと、会の運営と趣旨に疑問符がつきます。
テレビ報道を見ていて、特に驚いたのが、東北電力の執行役員の発言でした。「会社の考え方をまとめてお話ししたい」というものでしたが、利害関係者が組織を代表して発言することに強い違和感をもちました。個人としてどう考えるのか、ひとりの生活者として、日本の未来はどうあってほしいのか、自分の内側にある切実で実感のこもった思いから発言するのであれば、同じ内容でも聞く耳を持てます。
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