【リグミの補足】 本日の各紙の1面トップ記事は、①消費増税関連法案が衆院可決したこと、②民主党議員の造反者が多数に上ったこと、③小沢氏グループの離党・新党結成の可能性を含めて民主党が分裂状態に陥ったこと、を大きく報道しています。
各紙の論評です:
読売新聞 「小沢氏、鳩山氏という党代表経験者が2人も『我こそは正義』と言って堂々と反対票を投じた。もはやひとつの政党の体を成していない。最も重い処分をくだすのが筋だろう。党内融和が過ぎれば政治は前に進まない。小沢氏らを党内に抱えたままで行くのか、民自公に舵を切るのか、野田首相は態度を明確にすべきだ。」
朝日新聞 「3年前に拍手喝采をもって迎えられた民主党政権が、事実上分裂状態になったのは民主主義への疑念につながる。有権者は2つの不信がある。ひとつは『決められない政治』だ。消費税増税が18年ぶりに衆院通過したことは評価できる。もうひとつの不信は『約束違反』だ。財政と社会保障を取り巻く環境が厳しいので増税をやむなく選択する事情を、説得力をもった言葉で説明する必要がある。」
毎日新聞 「政党とは何かを考えさせられる採決だ。議会の多数派が行政権を握る議院内閣制では、政策を共有しその実現を目指して政治権力を獲得するのが政党の姿だ。ところが民主党は57人が真正面から反対し、『離党しない』と居座る。支出の半分を借金をに頼る国の財政が危機に陥るのを未然に防ぎたい首相と、増税は選挙に不利と考える元代表らがひとつの政党を名乗るのはモラルに反する。日本の政治は、政権交代という壮大な実験を経て、次のステップに踏み出した。」
日経新聞 「延々と同じ議論を蒸し返し、自分たちが選んだトップを支えない。意思決定過程の曖昧さが一因だが、底流に小沢氏が仕掛ける権力闘争がある。実現性の乏しい公約に固執したり、内外情勢の変化に機敏に対応しないようでは政権与党の責任を果たせない。野田首相は、マニフェストと小沢政治の呪縛を解き『決める政治』を前に進めていくしかない。」
東京新聞 「首相は党が割れるのを覚悟で衆院選では約束しなかった消費増税を実現しようとしている。霞が関と癒着して劣化した自民党政治に代わり、国民が主役の政治を国民は期待したが、マニフェストの主要政策はほとんど実現せず、失望に変わった。その理由が財源確保の見通しの甘さにあったのなら、霞が関の既得権にもっと切り込むべきだ。自民党からつづく『主権在官』の体質に染まってしまった。民意と無関係な政治を正すのは私たちの一票だ。
日本の政治が大きな岐路に立っています。私たちは、日本の針路を決定する「当事者」として、自己の拠って立つ考え方(ビュー)を明確にし、意志表明し、行動することが求められています。リグミは、そうしたビューを見つける手助けとして、「サードビュー協働編集メディア」の役割を担いたいと思います。
讀賣新聞
【記事】 民主 反対57人 ~ 消費増税 衆院通過
(YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/)
朝日新聞
【記事】 消費増税 衆院通過 ~ 民主 反対57棄権・欠席16
(朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/)
毎日新聞
【記事】 反対57 民主分裂状態 ~ 一体改革法案 衆院通過
(毎日jp http://mainichi.jp/)
日経新聞
【記事】 消費増税 衆院を通過 ~ 民主57人反対、分裂状態
(日経Web刊 http://www.nikkei.com/)
東京新聞
【記事】 民意届かない民主 ~ 消費増税 衆院可決
(TOKYO Web http://www.tokyo-np.co.jp/)