2012.06.23 sat

新聞1面トップ 2012年6月23日

新聞1面トップ 2012年6月23日


讀賣新聞

【記事】 鳩山グループにも造反拡大

  • 民主党の鳩山元首相のグループで、消費税率引き上げを柱とする税と社会保障一体改革法案の衆院採決に造反する動きが表面化した。
  • 小沢一郎元代表のグループ以外にも造反が広がる可能性がある。
  • 野田首相と民主党執行部は、態度未定の議員の説得に全力を挙げている。

(YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/


朝日新聞

【記事】 政府の節電目標見直し

  • 内容政府は、関西電力大飯原発3、4号機の再稼働決定を受けて、関西電力を含む4電力の夏の節電目標を見直した。
  • 3号機の7月上旬にフル稼働した場合、関電15%⇒10%、中部電力と北陸電力5%⇒4%、中国電力5%⇒3%に節電目標を下げる。
  • 7月下旬に4号機が再稼働すれば、目標をさらに下げる方針だ。

(朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/


毎日新聞

【記事】 私学健全化に向けた罰則強化

  • 文部科学省は22日、私立大学と短期大学への私学助成金の支給要件を厳格化する。要件を満たさない大学への支給削減額を最大で従来の5倍にすることを決めた。教育内容や財務内容の改善が見込めない大学には、統廃合も迫る。
  • 私立大・短大に通う学生は約227万人で全学生の4分の3を占め、文科省は私立大・短大を「社会を支える人材の土台」として重視しているが、4割の私立大で定員割れしている。
  • 進学率5割に達することで学生の学力低下も指摘されている事も受け、文科省は助成金の支給を厳しくし、改革を迫る。文科省の方針で今後、私立大の削減・再編が加速しそうだ。

(毎日jp http://mainichi.jp/
 

【リグミのコメント】 データを見ると、私大の数は1960年代に急速に増加し、その後も一貫して増え続けています。そして、ここ20年で私大数は2倍近く増えています(参照:大学数の推移)。
 

今回の文科省の方針変更で、私大の淘汰が進むと予想されますが、それが何を意味するのかよく考える必要があります。教育の機会は、得てみてはじめて効用を実感できるものです。しかも、本当の効果は時間差でやってきます。私大の4割が定員割れというのは驚きの数字であり、多くの私大の経営が困難であることが推察されます。ただ、経営の巧拙もって、教育という公的な活動の淘汰を進めていいのか、疑問に感じます。全国の私大の実態をつぶさに調査し、教育の水準と経営の実態を明らかにし、大学教育の在るべき姿への提言があって、はじめて今回の方針転換の是非が問えます。
 

朝日新聞は『大学改革 減らせばよくなるのか』と題する本日の社説で、「大学の淘汰が進むと都会と地方の教育機会の格差が広がる恐れがある」「学生が勉強しないのは3年生から就活をしなければならない事情もあり、企業側にも責任がある」「高校までの教育の実態と大学入試の在り方にも手をつけないと問題解決しない」「そもそも日本の大学進学率は先進国中で高い方ではなく、大学教育への公費負担率も低い」と論じています。
 

教育は国の20年後を決める大きなテーマです。取り分け大学教育は、国の将来を担う人材を仕上げていく場です。そこで生じていることは、「日本問題」の象徴ともいえます。朝日の社説への異論・反論も含めて、幅広い議論を期待します。リグミも「人が育っていく場」とは何か、実践的に探求していきたいと思います。

日経新聞

【記事】 イオンが不動産投信

  • イオンは、大手小売業で初めて不動産投資信託(REIT)を設立し、大規模な資金調達をはじめる。年内にも不動産投信を東京証券取引所に上場する。
  • 保有不動産を活用するもので、ショッピングセンター(SC)などを投信に売却し、上場時に最大3000億円、最終的には1兆円規模の資金調達を目指す。
  • イオンは、多額の資金をもとに、国内外での大型SC出店を加速する。

(日経Web刊 http://www.nikkei.com/


東京新聞

【記事】 公取委が東電に注意

  • 東京電力が十分な説明をせずに企業向け電気料金を一方的に値上げしようとしたとして、公正取引員会は東電に文書で注意した。値上げなどの際は、十分に情報開示をして内容を説明することを求めたもの。
  • 公取委は、東電の行為は優越的地位の乱用につながり、独禁法違反の恐れがあったと説明した。
  • 但し、値上げそのものは燃料費増大などの理由を明らかにしており、金額も著しく不合理ではなく、問題ないとした。


(TOKYO Web http://www.tokyo-np.co.jp/