【リグミから一言】(リグミの「ファーストビュー」) 新聞各紙は、1面で民主党の小沢氏が新党結成に動いていることを大きく報じています。民主党分裂の危機という「政局」が大きく取沙汰されているわけですが、政治家は本当は何がしたいのでしょうか。衆議院議員は、最も国家の運営に近い立場の政治家です。東日本大震災からの復興は、国家ビジョンの再興なしには成しえないのではないかと思います。少なくとも、日本の20年後のグランドデザインづくりのために分裂し新党を作るのだ、という気概ぐらいは持ってもらいたいです。
【リグミからもう一言】(リグミの「セカンドビュー」) 政治は「政局」の積み重ねです。それが「政策」の実現につながる、という構造になっています。「政局よりも政策を」という建て前を言うのは簡単ですが、影響力のない政治家がいくら国家ビジョンを語り、りっぱな政策を訴えても、実際には何も生み出せません。政局運営は政治家の最も基本となる仕事です。権力を掌握してこそ、ビジョンも政策も実現する基盤を得るのですから、政治家は大いに政局にコミットすべきです。そして私たちは、政局を動かす政治家が、本当に実現したいビジョンや政策を見極め、そこに世論という意志を注ぎ込む努力をすべきでしょう。
讀賣新聞
【記事】 小沢新党視野
(YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/)
朝日新聞
【記事】 民主の分裂不可避
(朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/)
毎日新聞
【記事】小沢元代表が新党の考え
(毎日jp http://mainichi.jp/)
日経新聞
【記事】 オリンパスがソニーの出資受け入れ
(日経Web刊 http://www.nikkei.com/)
【リグミから一言】 オリンパス事件は、一部トップ・マネジメントが起こした不祥事ではありますが、その背景には長年かけて培われてきた組織体質の問題があったと思います。オリンパスは、ソニーの傘下に入ることで、透明性のある公正な組織に生まれ変わることができるでしょうか。そしてソニーは、オリンパス事件が「日本企業全体の隠ぺい体質」「責任を取らない悪弊の象徴」と海外から見られていることを自覚し、組織体質の改革にまで踏み込む覚悟はあるのでしょうか。
東京新聞
【記事】 核燃料サイクル政策の選択肢
(TOKYO Web http://www.tokyo-np.co.jp/)
【リグミの補足】 内閣府・原子力委員会は、毎日新聞のスクープで、「勉強会」と称する原発推進側だけを集めた秘密会議を23回も開いていたことが明らかになっています。このことについて内閣府の検証が続いていますが、検証結果が出る前に国策にかかわる報告書を出したことに批判が出ています。
報告内容は、使用済み核燃料の「全量再処理」という現行方針を、「地中への直接処理」と併用する考え方を選択肢として出していますが、将来の政策変更にも柔軟に対応できるように、「もんじゅ」の稼働は続ける、としています(ただし、2030年に原発0%になる場合には「もんじゅ」は開発中止)。