2013.04.10 wed

新聞1面トップ 2013年4月10日【解説】「綱渡り」に「安全網」を

新聞1面トップ 2013年4月10日【解説】「綱渡り」に「安全網」を


【リグミの解説】
 
2つの危機
本日の新聞1面は、2つの「危機」を大きく報道しています。1つは「北朝鮮のミサイル発射兆候」(読売トップ、朝日2番、日経2番。毎日と東京は総合面で大きく報道)、もう1つは「東電福島第1原発の汚染水の漏出」(読売2番、朝日3番、毎日トップ、東京トップ。日経は社会面)です。
 
北朝鮮は、戦闘行為が起きると警告し「危機」をアピールしています。これは「ブラフ(はったり、こけおどし)」かもしれません。一方の東電は、汚染水貯蔵計画は地上タンクの活用などで維持可能としていますが、これは危機を悟らせないための「ポーカーフェイス(感情を表に出さない)」かもしれません。
 
「予測不能」
北朝鮮と福島第1に共通する言葉があるとすれば、「予測不能」でしょうか。金正日時代の北朝鮮は、暴走するように見えても、後から辿るとすべての言動は論理的だったと言われます。それに対して、体制を継承した金正恩にそこまでの戦略性は求められるのか、各国は見極めができていません。
 
東電は、津波のリスク情報に触れながら、福島第1の対策を怠った過去があります。こちらも未来を全体観をもって見通し、総合的なリスク対応をする戦略性があるか、甚だ疑問があります。
 
セーフティーネットを用意する
北朝鮮の現体制が行っていることと東電が原発事故に対応している姿に共通する本当の「危機」は、どちらもきわめて危険な「綱渡り」をしているという自覚がないことではないかと思います。日本政府は何らかの「セーフティーネット(安全網)」を率先する必要があります。米韓中任せ、東電任せの段階は過ぎているのではないでしょうか。
 
「最悪」を想定して、その内側に着地する手立てを講じるアプローチにより、「予測不能」のリスクを回避できます。起こり得るシナリオを冷静に客観的に把握することで、事態を好転させるポジティブな発想や具体的な手立てが浮かんできます。一本の細い綱(つな)に頼るのでなく、「あるべき姿」と「現実」をつなぐ強くしなやかな網(あみ)を用意したいと思います。
 

(文責:梅本龍夫)





① 【独自取材】 「北ミサイル準備終了か」

  • 韓国の聯合ニュースは9日、北朝鮮は「ムスダン」と見られる中距離弾道ミサイルが発射準備を終えた状態にあると報じた。日米韓3か国政府は、10日にも発射される可能性があるとみている。複数のミサイルが発射される可能性も想定している。


② 【独自取材】 「汚染水移送を中止」

  • 東京電力は9日、福島第1原発の地下貯水槽での汚染水漏れ問題で、3ヵ所目の漏水が起きたと発表した。東電は汚染水の移送先として、廃炉作業に使う真水貯蔵用設備の転用を検討し始めており、汚染水管理は厳しい状況に追い込まれている。


③ 【調査記事】 「新出生前診断、最大で月450人」

  • 読売新聞のアンケート調査によると、新型出生前診断を実施している全国15の認定施設のうち13施設での受け入れ可能妊婦数は、最大450人にとどまっている。十分な遺伝カウンセリングの義務付けなどにより、受け入れ人数を制限している。


(YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/
 





① 【政府広報】 「日台漁業交渉が合意」

  • 日本と台湾は、尖閣諸島周辺での漁業協定交渉で大筋合意した。日本は台湾漁船の操業を認めるが、領海への立ち入りは認めない。尖閣領有権で台湾と連携を図る中国を牽制する狙いもある。


② 【独自取材】 「ミサイル、複数の兆候」

  • 日米韓の政府関係者によると、北朝鮮は中距離弾道ミサイル「ムスダン」以外にも、「スカッド」(短距離ミサイル)か「ノドン」(中距離ミサイル)を10日にも発射する兆候がある。試射実績のないムスダンの発射が失敗しても脅威を誇示する計算とみられる。


③ 【独自取材】 「汚染水管理、破綻の恐れ」

  • 東京電力は9日、福島第1原発の福島第1原発の地下貯水槽での汚染水漏れ問題で、汚染水の移送先でも漏水が起きたと発表した。東電は汚染水の一部を地上タンクに移送することを検討しているが、空き容量が足りず、汚染水管理は破綻寸前。


(朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/
 





① 【独自取材】 「汚染水漏れ、移送先も」

  • 東京電力は9日、福島第1原発の福島第1原発の地下貯水槽での汚染水漏れ問題で、汚染水の移送先でも漏水が起きたと発表した。7つの地下貯水槽のうち3つで汚染水の漏出を確認。貯水槽の設計または施行のミスの可能性が高まった。


② 【政府広報】 「節電目標、7社回避へ」

  • 政府は9日、7電力会社管内での今夏の数値目標を伴った節電要請を見送る方針を固めた。九州電力と関西電力については、「電力需給検証小委員会」で供給能力について不安の声があるため、慎重に判断する。


③ 【政府広報】 「法科大学院を統廃合」

  • 政府の法曹養成制度検討会議は9日、教育の質が低い法科大学院の公的支援見直しを含む厳しい措置で臨む方針を盛り込んだ中間提言をまとめた。統廃合や定員削減の必要も指摘。課題が深刻な学校には、司法試験受験資格を与えない措置も検討する。


(毎日jp http://mainichi.jp/
 





① 【調査記事】 「『業績上向く』66%」

  • 日経新聞は9日、「経営者緊急アンケート」を実施。現在の為替水準で「かなり業績が上向く」=10.7%、「ある程度上向く」=55.4%と、合計66.1%が業績改善を見込んでいる。望ましい為替水準は、「1ドル=95以上~100円未満」が30.1%で最多。


② 【独自取材】 「日米韓、警戒強める」

  • 日米韓は、北朝鮮の中距離弾道ミサイルの発射に備え、日本海などにイージス艦を派遣し警戒を強めている。北朝鮮は韓国にいる外国人に退避の準備を勧告。韓国国防省は、北朝鮮が「10日にもミサイルを発射する可能性がある」とみている。


③ 【連続企画】 「企業、『耐乏』脱し前へ ~異次元緩和、期待の先に(中)」

  • 日本の産業界には円高などの「6重苦」がのしかかってきたが、安倍内閣の脱デフレ政策と日銀の金融緩和策で閉塞感に風穴が開いた。「耐乏生活」を脱し、積極的にリスクを取ることで、イノベーションや成長がもたらされる。民と官の歯車が噛み合うことが大事だ。


(日経Web刊 http://www.nikkei.com/
 





① 【独自取材】 「汚染水計画、破綻」

  • 東京電力福島第1原発で、3件目の汚染水漏れが起きた。地下貯水池の構造欠陥は明らかであり、東電の汚染水貯蔵計画は破綻した。東電は汚染水を地上タンクに移すことを検討しているが、汚染水は毎日400トン増えており、わずかな期間しかしのげない。


② 【独自取材】 「削り過ぎ生活扶助費300億円」

  • 法律家や生活困窮者の支援者らによる「生活保護問題対策全国会議」は9日、独自調査を発表。厚生労働省が物価下落による引き下げ分とした580億円のうち、300億円が過剰な削減だった可能性を指摘した。


③ 【独自取材】 「『銃刀法違反』告発へ」

  • 市民団体「自衛隊をウォッチする市民の会」は10日、陸上自衛隊練馬駐屯地での昨年4月の駐屯地記念行事で市民に銃を扱わせた行為が銃刀法違反にあたるとして、当時の田中防衛相と陸自幹部ら4人を東京地検に刑事告発する。


(TOKYO Web http://www.tokyo-np.co.jp/
 




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