2012.06.15 fri

新聞1面トップ 2012年6月15日

新聞1面トップ 2012年6月15日


【リグミのコメント】 本日の読売、朝日、毎日、東京の1面トップ記事は、6歳未満男児の臓器移植についてです。
 

1968年に和田医師を中心に札幌医科大学が日本初の心臓移植手術を実施しましたが、脳死判定の仕方など、種々の問題が指摘され、刑事告発をされる事件となりました。臓器移植は大きな社会問題となり、その後の日本の臓器移植への取組みに大きな影響を与えたと言われています(参照:ウィキペディア)。
 

臓器移植は、現代人の人生観、倫理観、生命観を問う大きなテーマであり、社会の実相を映す鏡でもあると思います。今回、家族からのかなり長文のコメントが発表されています。このメッセージに込められたご家族の「思い」を最大限尊重した上で、情緒に流れない冷静かつ論点の整理された事実関係の詳報が求められます。
 

臓器移植とは異なることですが、生命科学の最先端には、遺伝子工学などによるDNA操作や再生医療への応用など、難しいテーマが控えています。テクノロジーの発展がもたらす救済と、生命倫理の両方を、明晰に見る必要があります。


讀賣新聞

【記事】 6歳未満初の脳死判定

  • 富山大学附属病院に、低酸素性脳症で入院中の6歳未満の男児が14日、脳死と判定された。改正臓器移植法に基づく判断となる。
  • 心臓と肝臓と2つの腎臓を移植するため、15日に摘出手術を始める予定だ。
  • 臓器移植は15歳未満の子供では国内で2例目で、判定基準が厳しい6歳未満の幼児としては初の臓器提供例となる。

(YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/


朝日新聞

【記事】 6歳未満初の脳死判定

  • 日本臓器移植ネットワークは14日、富山附属病院に入院中の6歳未満の男児が、臓器移植法に基づく脳死と判定されたと発表した。今後、臓器移植の手続きに入る。
  • 脳死の子供の臓器提供が可能となって以来、6歳未満の子供からの臓器提供は、初めてのケースとなる。
  • 2010年7月の改正臓器移植法が本格施行され、15歳未満からの臓器提供が可能となった。

(朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/


毎日新聞

【記事】 6歳未満初の脳死判定

  • 日本臓器移植ネットワークは14日、富山附属病院に入院中の6歳未満の男児が脳死と判断され、家族の同意に基づき臓器提供されることになった、と発表した。
  • 15歳未満の子供からの臓器提供は、2010年7月に全面施行された改正臓器移植法で可能となった。2011年4月に10代前半の男児に続き2例目となるが、判定基準がより厳しい6歳未満の脳死判定は国内初となる。
  • 男児の家族は、「息子が誰かの体の一部となって、長く生きてくれるのではないか」とのコメントを移植ネットを通して発表した。

(毎日jp http://mainichi.jp/

日経新聞

【記事】 ルネサスに1000億円融資

  • 業績不振の半導体大手ルネサステクノロジーズに対して、主要株主のNEC、日立製作所、三菱電機の3社が、金融支援をする方向となった。
  • 三菱東京UFJ銀行など4行と合わせて、総額1000億円を融資する予定。難航していた資金支援の枠組みが固まった。
  • これを受けてルネサスは、最大1万4000人の従業員削減と工場半減を柱とする再建策の実行に移る。

(日経Web刊 http://www.nikkei.com/


東京新聞

【記事】 6歳未満初の脳死判定

  • 日本臓器移植ネットワークは14日、富山附属病院に入院中の低酸素脳症の6歳未満の男児が、改正臓器移植法に基づく脳死と判定された、と発表した。
  • 男児は、書面などで臓器提供の意思表示はしていないが、「息子が誰かのからだの一部となって長く生きてくれるのではないか」と家族が承諾した。
  • 移植ネットは、臓器移植の待機患者の中から優先順位の高い患者を選定し、移植準備を始める。


(TOKYO Web http://www.tokyo-np.co.jp/