2012.03.11 sun

世論調査の電話、答えますか?

世論調査の電話、答えますか?


東京新聞 2012.01.09 朝刊 1面
「内閣不支持 初の50%超 共同通信世論調査」




共同通信が年初の1月7日と8日に行った世論調査です。
いつものRDD法(コンピューターで無作為に番号を発生させ
電話をする調査方法)です。

有権者がいる世帯1459件にかけ、1016件から回答を得ています。
回答率は69.6%です。

同じ東京新聞のつぎの記事を見てください。

東京新聞 2011.12.19 朝刊 13面
「言いたい放談 世論調査なるもの」




映画監督の小栗康平さんのエッセーです。
小栗さんは、
  • 相も変わらずの『内閣不支持率の下落』ニュースに辟易する
  • マスメディアが世論調査なるものを使ってメディアの発言にしていく仕組みそのものにうんざりしている
  • 私がサンプルのひとりだったら聞かれたことにまともに答えるだろうか、否である
  • 用意された回答を一つ二つ選ぶだけの行為で政治が身近にならない、一層他人事になっていくだけだからだ
  • メディアに世論というお化けを使って、もうひとつ別の選挙をしてください、とお願いした覚えはない
  • ポピュリズムではない、地域から生まれる直接民主主義的な手がかりを探せないものか

と述べています。


今の「世論調査」では民意はわからない

マスコミは、「世論調査」で何を主張したいのでしょうか。
それは「見出し」を見ればわかります。

東京新聞は、「内閣不支持が初めて50%を超えた」というニュース性と、
「消費税増税は説明不足」と言いたいのです。
これが「民意」である、と。
しかし本当にそうでしょうか?

今、日本は岐路に立っています。
戦争に敗れた1945年以後、20年単位で積み重ねてきた国の在り方が、
60年以上経って、機能しなくなっているのです。

そのことは多くの国民がわかっていると思います。

国家のビジョンと戦略を明らかにし、具体策を掘り下げ、
国民的議論を創造しなければならないときに、
小さな政局を争わせるような世論調査をしても、
それを「民意」と呼ぶことはできません。

自ら考え、世論を創り出そう

今の世論調査の手法の問題もあります。
私たち国民ひとりひとりの意識の問題もあります。

すぐには変わらないかもしれないですが、
できることがあります。

それは、世論調査の電話が来たら、拒否することです。
有効回答率を低くするのです。
メディアがもっと有効な方法を考えないと、
「世論」はわからない、と自覚してもらう必要があります。

国民もまた、世論調査の数字を鵜呑みにせず、
自ら調べ考える癖をつける必要があります。

それはたいへんなことではなく、実は楽しいことだと思います。
国の問題を人任せにせず、自分たちで調べ、考え、議論をし、
具体的な政策に結び付けていく「直接民主主義」の有効な手法が
出てくれば、日本は間違いなく変わります。


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