2012.04.10 tue

男女共同参画社会ってどうですか?

男女共同参画社会ってどうですか?



   新潮45 2012年4月号
湯川玲子 「男」から逃げ出す男たち
  

女化する社会
今月号の新潮45の特集は「女のひとり勝ち」。
その中の湯川さんのエッセーで、
ある人物をこんな風に描写しています。

   1. したいことしかしない
2. 目的のためには手段を選ばない
3. 気まぐれ
4. 感情的
5. 子供っぱい
6. 勘に頼る
7. スピリチュアル好き

これ、誰のことかわかりますか?
今や世界中で、稀代の経営者として称賛されている
スティーブ・ジョブスの特徴を
かつての部下たちがぼやいた内容なんです。

一読して、こいつは、
「スティーブ・ジョブス7ヶ条」だな!
と納得しました。

ジョブスは、TVドラマに登場する、わがままで未熟な
女社長そのもの。

「ラクでトクで将来性もあって、本音で楽しい。
世界は女化するのを止められないようなのだ。」
と、湯川さんは言います。

女性が社会のいろいろな場面で颯爽と活躍したり、
生活をエンジョイしている中で、
伝統的な男性像がすたれ、「男の女化」も着実に
進んでいるのかもしれません。
男が支配してきた世界に、確かに何か大きな変化が
訪れています。

「ガラスの天井」
でも日本の企業社会では、男たちが自分たちの城
の門をしっかり閉じて、女性の進出を食い止めようと
しているように見えます。

一例として、管理職に占める女性比率は、
2008年にデータのある57カ国の平均で30%
であるのに対して、日本は、
係長級で14%、課長級で7%、部長級で4%です。
この数字を見ると、日本の企業における女性幹部の
登用レベルはたいへん見劣りがします。
女性活用の国際比較=大和総研 2012/03/12(月) 09:55:10 [サーチナ]

今の時代、女性がすごく元気で、湯川さんが言うように
「男の女化」が止まらないのだとすれば、
旧式の男の論理がいまだに職場で幅を利かせて
いるっていうのは、迷惑な話です。

今どき男女の昇進について、規制があるとは思えないのに、
「ガラスの天井」があるように見える状況が続いているのは、
なぜなんでしょうか。

「男の問題、女の問題」
ひとつは、シニアな世代の男性たちが、まだ社会の
一線での影響力を維持していることがあるでしょう。

ある30代の働く女性は、  

   「あと10年もすれば、ガラスの天井をつくってきた
差別的なオジサマ達は企業社会からいなくなるから、
時間の問題かな、という気がしています。」

と言っています。

そういえば、男女共同参画社会基本法ができたのが
1999年ですね。
若い世代の男性たちは、男女共同参画社会を当たり前
と感じているのかもしれません。

するとやっぱり問題はおじさん世代か?

いやいや、問題はそう単純でもなさそうです。
というのは、相変わらず大変なのは女性の方で、
ちょっと複雑な事情を感じるからです。

女性は、働いて、結婚して、子供ができて、と
ライフステージが激変するもの。
職業人として、妻として、母親として、何役も
しっかりこなさなければ、というプレッシャーもあります。

男女共同参画社会の実現をめざすときに、実は、
どの世代でも専業主婦と働く主婦の静かな対立が
問題になったりもします。

「男女共同参画社会の実現=女性の意識改革」
という側面があるのは、否めない気がします。

男の本音は?、女の本音は?
結局、男も、女も、本当は世の中、
どうなったらいいと感じているんでしょうか。

そこでまず、世の男性たちに質問です。

今まで自分たちが作り上げてきた世界の
論理や不文律が通用しない世界を
「こわい!」と思いますか?
それとも女性たちがイキイキと活躍する社会を
「面白い!」と感じますか?

つぎに、世の女性たちに質問です。

今までと同じように、世の中の面倒なことは
男性陣に任せておいた方が
「楽でいい!」と感じていますか?
それとも自分たちのイニシアティブを発揮できた方が
「楽しい社会になる!」と思いますか?
 

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